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中南米の医療事情

メキシコ

アメリカの隣国でということで、医療レベルも一定の水準にあります。都市部の私立病院の中には、アメリカと比較しても遜色ない水準の医療を受けられる病院もあります。ただし、公立病院では予算不足によって機材や設備の老朽化、医薬品の不足などが問題となっており、満足な治療が受けられない場合があります。一般的には、医師を含め英語の通じない病院スタッフがほとんどですが、シティや日系企業の多い都市では、日本語の通じる医師もたまにいます。

入院の場合、あらかじめ支払い能力の有無を聞かれる場合があり、まれに治療を拒否される場合もありますので、海外傷害保険に入っておくことをおすすめします。

ちなみにここで記述している公立病院とは、IMSS(メキシコ社会保険庁)関連の病院と考えておけばよいと思います。IMSSの病院は低所得者向けの病院なので、診察代も薬代も非常に安いです。でも不衛生で設備も十分でなく医師及びスタッフのレベルも私立医療機関に比べてすごく低いのでお勧めはできません。

余談ですが、アグアスカリエンテスに滞在中にある日系医師のいるクリニックで健康診断を受けたのですが、設備も医療レベルもすごく高くて安心できました。なにより医師が日本語を話してくれる点が安心できると思います。

 

グアテマラ

設備の整った病院があり、海外で研修を受けた医師もいるなど、ある程度安心できる状態にあるものの、グアテマラでは、まだ十分な医療制度が整っているわけではありません。富裕層では、難病や特殊治療に関してはアメリカで受診するケースが多いです。
医療機関は国公立病院、社会保険病院、軍病院、私立病院、個人クリニックに分けられます。国立病院では薬品、医療機器の不足が目立つため、日本人には、費用は高いが私立総合病院での受診をお勧めします。
多くの私立病院は24時間体制の救急外来があるため、直接救急外来を訪れ診察を受けます。2度目以降の受診には担当医への予約が必要となります。病院内に検査機関があるため、一般的な検査は可能です。医師の処方箋を受け取ったのちに薬局で薬を購入します。個人クリニックでは医・薬・検査は独立していることが多く、検査機関に足を運ぶ必要があります。
在留邦人が受診している医師の多くは海外研修の経験もあり、英語も通じます。

 

ホンジュラス

国立病院等の公的医療機関で邦人が受診できるのは交通事故等のよほどの緊急事態を除き、現実には無理です。また、公的病院は慢性的な医薬品、医療器具不足に悩まされ、受診者で溢れている実情からも避けるべきです。医師は午前中公的病院で働き、午後は自分のクリニックや私立病院で働くと言うのが当国のシステムです。したがって、私立病院での受診は午後(2時以降夕方)となります。大都市の私立病院はある程度の疾患に対応し得ますが、手術などを要する場合はアメリカ合衆国等の先進国で受ける事を勧めます。輸血は検査体制が十分でなく、当国にはエイズをはじめとする血液を介する病気も多いため避けるべきです。 国外への移送費やアメリカ合衆国での医療費は非常に高いので必ず旅行者傷害保険等に加入する必要があります。

余談ではありますが、自分(管理人)の場合、当国で交通事故に遭った際、顔の額がぱっくりと裂けて大量の血が流れてしまいました。すぐに病院に運ばれ額を縫いましたが、その縫い方が荒くてフランケンシュタインのようになるところでした。幸い日本大使館の医務官にすぐに縫い直しもらったため、なんとか目立たないように処置していただきました。

 

エルサルバドル

国立病院等の公的医療機関は医療設備が十分でなく受診者で溢れている実情からも避けるべきです。私立病院での受診は午前、午後の両方とも可能です。大都市の私立病院はある程度の疾患に対応し得ますが、手術などを要する場合はアメリカ合衆国等の先進国で受ける事を勧めます。国外への移送費やアメリカ合衆国での医療費は非常に高いので必ず旅行者傷害保険等に加入する必要があります。

レベルとしては、ホンジュラスと同等のレベルです。

余談ではありますが、自分(管理人)は当国で近視の手術を受けました。想像していたよりも良い設備で医師の技術も高いと思いました。近視も治り何の不具合もありません。しかも両眼で700米ドル程度だったので、かなり安かったと思います。

 

ニカラグア

最近になって、首都マナグアにはいくつかの私立病院が開院していますが未だ設備、人員共不十分で、それ以外の地方都市では医療機関の信頼性は更に低いと言わざるを得ません。国民の63%は統計的に貧困層に属し、健康な生活を送れる状況にない人々が特に地方の農村と都会の貧民街に多く、経済格差に根ざした医療保健体制の不備はこの国の大きな問題となっています。また、当国では最近自動車の普及と共に交通事故件数がこの10年間で約3倍になり、その約70%は Managua 周辺で起きております。交通事故件数は対人口比で日本はニカラグアの約2倍起きていますが、交通事故による死亡者数の対人口比は逆にニカラグアの方が日本より多くなります(交通警察資料より)。道路が狭く十分な路側帯が設けられていないことや運転者の教育が行き届いていないこと、一般交通車両の安全装備の不備など、交通安全のための環境は劣悪です。当国では救急医療体制も極めて不備で、もしこうした事故に巻き込まれた場合、病気に比べて致命的な外傷を負う危険性が極めて高いので特に運転を自分でする場合やタクシーなどの交通機関の利用には十分な注意が必要です。 こうした状況から、緊急時には国外に治療を求める可能性もあると思われますので、当国への渡航前に緊急移送費用も含まれた海外旅行障害保険に加入されるようお勧めします。

当国の医療レベルは、総合的に中米諸国の中で最も低いという印象です。

 

コスタリカ

上下水道の普及率や社会保険制度は中米の中では最も充実しているのがコスタリカです。医療水準も比較的高く、医薬分業も確立されています。公立の保健機関(病院、診療所等)も中米の他の国に比べて一番充実していると言えるでしょう。その中で、富裕層は人員、設備のより充実した私立病院を利用する傾向にあります。

首都サンホセには、日本語も通じる医師もいますので、その点も安心できると思います。

 

パナマ

地域によって医療事情に差があります。貧困層の人口比率は全国平均で約40%と言われていますが、これは地域によって異なり、ラ・メサ、サンブー、ラス・パルマス、ラス・ミナス、サンタ・フェ、トレのような地域では人口の90%が貧困層に属すると言われています。約20%の医療施設はパナマ県に集中しています。パナマ運河周囲には1999年まで米軍が駐留していた関係もあり、首都のPanama 市では一部高い水準の医療が期待できる反面、地方においてはそうした医療施設に乏しい状況です。人口の過半数は都市に集中し、同じ都市の中でも例えばPanama市内のサン・ミゲリート地区等人口の集中する地区においてデング熱をはじめとした感染症が発生しており、訪問、滞在場所に応じてその地域毎の出来るだけ詳細な医療情報の把握が必要です。

 

ドミニカ共和国

総合病院として国立病院はありますが医療施設と設備が不備のため、多くの外国人(日本人を含め)は私立の医療機関で診療を受けています。医師の多くは欧米への留学経験がありますが、必ずしも医療水準が高いとは言えず経済的に余裕のある現地人や外国人は欧米で手術を受けています。現地で医療を受ける際には開発途上国の多くの場合と同様に、外国仕込みの技術の高い医師を核にして、その人の影響力を利用しつつ人脈を辿って何とかすると言った図式になっています。

 

コロンビア

大都市の私立病院では先進国で研修を受けた医師が働き設備も中南米にしては充実しています。公的な保険は機能せず裕福な住民は私的保険に加入し医療を受けています。

医師の多くは英語を話しますが日本語を理解する医療関係スタッフはいません。

 

ベネズエラ

医療機関は大きく分けると公立病院(オスピタル)、個人開業医、クリニカに分けられます。公立病院は低料金ですが、常に大変込み合っており、医療品や薬品も不足していて、衛生上の問題もあるので、日本人は個人開業医かクリニカを利用するのが無難です。
クリニカとは、検査室、レントゲン室、手術室、分娩室、入院施設、救急などの近代的な設備が整ったビルに、テナントとして個人開業医を入れたようなスタイルで開業している医療機関です。
個人開業医はアパートなどにオフィスを構えていて、検査が必要な場合は、先にクリニカで検査をしてから診断を受けることになります。また、分娩、手術、入院などもだいたいクリニカの施設を使います。
診察はほとんどが予約制です。医薬分業で、患者は医師に処方箋をもらい、薬局で薬を買います。

医師は予防接種以外の注射はしない決まりで、注射が必要な時は、薬局で注射器と薬を買い、注射できる人を探すことになります。薬剤師は注射することができますが、薬局で適任者が見つからない時は、クリニカの救急(エメルヘンシア)に薬と注射器を持っていき、有料で注射してもらいます。

ブラジル

医療レベルも地域によって差があると言われています。リオ・デ・ジャネイロのような大都会では非常に高いレベルの医療が行われています。公立の病院はもちろんありますが、邦人が医療を受ける場合には、待ち時間の短い民間の医療機関を利用するのが普通です。病院の救急外来に初めて行く場合は、受付の段階でクレジットカード、現金、小切手などが必要になります。医療費は検査や薬局などすべてが別会計になります。外来の場合は、薬等は処方箋に基づき病院の近くの薬局などにて自分で購入する必要があります。当国は日系社会が大きいので、比較的大きな都市には日本語または英語で相談できる医療機関があります。中南米諸国の中では一番多く日系の医療機関があるので、記載は省きます。

 

エクアドル

当地の医療水準は日本に比べると一般的に高くありませんが、一部の病院では医療設備が比較的整い、欧米先進国で医学教育を受けた医師もいます。しかし、救急でやむを得ない場合を除き、難治性の病気の治療は困難ですのでお勧めできません。当国の社会制度上、国民健康保険加入者は子弟の病院で無料で医療が受けられることになっていますが、それらの施設では設備や医薬品も不十分で医療水準が低いので、受診をお勧めできません。医師の診察や往診を受ける際には予約を必要とします。

お勧めの病院:Hospital Vozandes Quito
所在地:Villalengua Oe2-37 Casilla 17-17-691, Quito, Equador
電話:262-142、Fax:(593-2)-269-234
有名な「アンデスの声」放送局(HCJB、病院正面にあり)附属の総合病院です。病室は綺麗で、設備も比較的整っています。臨床検査室は米国標準の評価を得ています。また各種予防接種も可能です。スペイン語が困難な日本人患者のために、必要に応じて隣の放送局から日本語通訳に出向いてもらえることもあるそうです。

 

ペルー

ペルーではリマ市と地方都市や農村部で医療レベルの格差が著しく、比較的高いレベルの医療を受けられるのはリマ市に限定されるのが現状です。リマ市内には高度な医療設備を持つ私立病院がいくつかありますが、英語は一部の医師が解するのみで、看護婦、臨床検査技師、理学療法士や病院事務員などの大半は英語を解さず、スペイン語のみの対応となります。国立病院は受診料が安く設定されていますが設備が十分でなく、また常時受診者で混雑しているため、満足な診療が受けられない場合があります。健康保険庁(Es Salud)が直営する病院は、その他の国公立病院よりも設備は良く、保険非加入者でも実費で受診が可能なので、地方都市では利用価値があります。

ペルーも日系社会が大きいので、首都リマには日本語で相談できる医療機関がありますが、地方都市ではほとんど見つかりませんので注意してください。

日本語対応可能な病院(リマ市のみ):

1.Policlinico Peruano Japones (日秘総合診療所)

所在地:Av. Gregorio Escobedo 783, Jesus Maria, Lima

電話:(01)-461-9483、461-1151、461-9291、Fax:(01)-463-1707

参考:ペルー日系人協会が運営する総合診療所で、入院設備はありません。日本国大使館に近く、日秘文化会館の隣にあります。診療時間も長いので便利です。日本で医学研修を受け、日本語を話せる日系人医師も勤務しています。医療費が比較的安いこともあって一般のペルー市民の受診者が多く、外来はいつも混雑しています。ボニジャ医師は日本への留学経験があり日本語が堪能です。診療時刻:月〜金08:00-20:00、土は午前中のみ。日祝日休診。

2.Clinica Anglo Americana(British American Hospitalアングロ・アメリカナ病院)

所在地:Av. Alfredo Salazar 314, San Isidro, Lima 27

電話:外来(01)-421-9939、入院221-3656、救急221-2240

URL:http://www.clinangloamericana.com.pe/

3.Clinica San Borja (サン・ボルハ病院)

所在地:Av. Guardia Civil 337, San Borja, Lima

電話:(01)-475-4000、475-3141、救急は内線7

URL:http://www.clinicasanborja.com.pe/

4.Clinica San Felipe (サン・フェリペ病院)

所在地:Av. Gregorio Escobedo 660, Jesus Maria, Lima

電話:(01)-463-8671

URL:http://www.clinicasanfelipe.com/

5.Complejo Hospitalario San Pablo (サン・パブロ病院)

所在地:Av. El Polo 789, Monterrico - Surco, Lima 33

電話:(01)-436-9605、436-8074

URL:http://www.sanpablo.com.pe/

6.Dr. Jorge SETO(瀬戸歯科医院)

所在地:Av. Jorge Basadre 489, of 404, San Isidro, Lima

電話:(01)442-5790

7.Dr. Sergio Paredes Kuriyama (パレデス歯科医院)

所在地:Calle Los Nogales 150, of. 302, La Molina, Lima

電話:(01)437-0726

 

 

ボリビア

首都およびサンタクルスとその他地方都市や農村部で医療レベルの格差が著しく、比較的高いレベルの医療を受けられるのは首都とサンタクルスに限定されるのが現状です。

日系社会があるので、場所によっては日本語で相談できる医療機関もあります。

 

パラグアイ

当国の医療水準は低く、重症疾患では近隣国への移送が必要となることがあります。国民保険はありますが外国人は加入できません。邦人の受診に適する病院は私立病院に限られるので、旅行者・長期滞在者は海外旅行者保険に入っておくことを勧めます。病院受診に際しては、まず支払い能力があることを示す保険証かクレジットカードを見せないと診療が始まらないことがあります。

日系社会があるので、場所によっては日本語で相談できる医療機関はあります。(ボリビアよりも多いと思う)

日本語対応可能な病院:

1.佐野マサオ医師(内科開業医) アスンシオン

所在地:Edificio Coomecipar, Rio de Janeiro y Rosa Pena, Asuncion

電話:021-212-415

参考:日系人医師のまとめ役的存在。循環器内科が専門。往診も可。

余談ですが、自分(管理人)もこの先生には何度も診ていただきました。本当にやさしく頼りになる先生です。

2.Sanatorio Adventista アスンシオン

所在地:Avenida Pettirossi 380, Asuncion

電話:021-222-211、200-916

参考:国内では最もレベルの高い総合病院。余談ですが自分(管理人)はここで健康診断を受けたことがあります。最新の設備が整った病院で、日系の医師(要予約)も結構います。

3.Clinico Tajy(タジュ診療所) エンカルナシオン

所在地:Gral.Artigas 1722, Encarnacion

電話:071-203-000

4.Sanatorio Pirapo(ピラポ診療所) ピラポ

所在地:Pirapo centro, Itapua

電話:0768-245223

参考:日本人会で経営する小規模私立病院。内科・外科・小児科・産婦人科・眼科・歯科などを診療し、入院も可能です(病床数8)。

5.Sanatorio La Paz(ラパス診療所) ラパス

所在地:La paz, Itapua

電話:0763-20009

 

ウルグアイ

在留邦人は400人弱と、他の南米諸国に比して日系人の少ない国です。教育水準は高く、文化的にも社会慣習的にもヨーロッパ的です。国営の健康保険制度もほぼ完備していますが、富裕層は私立病院と契約をして病気の時はレベルの高い診療を受けるようにしています。国内に日本人医師や日本語を理解する医師は居りませんので、症状を訴えることができるようにスペイン語、少なくとも英語の準備は必要です。日本並みの医療水準を期待するためには公立病院ではなく、私立病院となりますので、旅行者傷害保険に加入するか、長期居住の場合は特定の私立病院と契約(組合保険に加入)する事を勧めます。薬品の一般名がわかればたいがいの薬は処方箋なしで薬局にて購入可能ですので、高血圧・高脂血症など慢性疾患の薬の服用者は、内服薬の一般名(商品名ではなく)を知っておくと良いでしょう。

 

アルゼンチン

ブエノスアイレス首都圏での衛生状態は比較的良く保たれ、医療水準も一部私立病院を中心に欧米先進国に匹敵するレベルが見られます。ただし、首都圏外の地方や国立・州立の公的医療施設では医療水準は低く設備も不十分なものが多いのが現状です。国民向けに健康保険制度はありますが、日本のような皆保険にはなっておらず、邦人が利用する事は困難です。旅行者・出張者は旅行傷害保険に加入しておいた方が良いでしょう。日系社会があるので、場所によっては日本語で相談できる医療機関はあります。

日本語対応可能な病院(ブエノスアイレスのみ):

1.Mutural Nikkai(日会診療所)

所在地:Avenida Independencia 734, Buenos Aires

電話:011-4300-2904

参考:日系人医師によって運営されている外来診療専門のクリニック。内科・外科・産婦人科・小児科・消化器科・皮膚科・腎臓科などがありますが、各科診察は曜日により異なるため、電話で確認が必要。

2.個人開業医

◎Olivia Ogawa

所在地:Mansilla 3451, Piso-1“10”, Buenos Aires電話:011-4825-1891

◎Mabel Furusho de Shinzato

所在地:Montevideo 979, Piso-4, Buenos Aires電話:011-4812-8935

◎Liliana Tanabe
所在地:Avenida Las Heras 2174, Piso-1,“A”, Buenos Aires電話:011-4803-6790

◎Monica Satonobu(里信モニカ)
住所:Manuel Ugarte 3883, 2G電話:011-4543-6589 (月〜金)

 

チリ

当地の病院間でレベルの格差は大きいですが、欧米先進国と医療技術の交流を行っている施設もあり、そのような施設では医療設備も比較的整っています。診療予約は電話または直接窓口で行います。チリでは医薬分業のため、薬は医師が発行した処方箋に従って別途薬局で購入します。診療費は診療の後で窓口で支払いますが、検査費については検査を受ける前に支払い、領収書を持って検査を受けに行きます。

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